2021年3月17日【WeChat公式】より:
中国-2021年度の財税に関する新政策

中国全土に関する政策は、毎年3月に開催される「全国人民代表大会」(以下、全人大)で決定されることについては、なんとなくご存知なのではないかと思います。しかし、それと同時に「中国人民政治協商会議」(以下、政協)という会議が開催されていることは、あまり知られていないのではないでしょうか。全人代は日本の国会にあたるのに対し、この政協はその全人代の政策に対して助言を行うことを主旨とした会議となります。

この二つの会議は同期間に開催されることから、通称「両会」と呼ばれ、この両会を通じて新しい政策が提示されます。今回は、2021年の「両会」で提示された財税に関する新政策をご紹介します。

【財税政策の主要内容まとめ】

市場の活気や活力を取り戻し、そして強化すめるため「もう一押しの援助」が必要であるという考えから、現在既に施行されている優遇税制を継続し、小規模納税人の付加価値税優遇などの部分的な段階的政策の実行期限を延長させ、新たな減税措置を実施する。
それにより、政策調整で生じた一部の悪影響であった状況を補うことが期待される。そして中国各地では減税政策を確実に、遅延なく実行することで、市場が確実にその優遇税制のメリットを享受できるようにする。
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  現政策 新政策
①小規模納税人 月販売額10万元以下(当該金額を含む)の増値税は免税となる。 増値税の課税最低限を月間売上高10万元から15万元に引き上げる。
②小型薄利企業*注1

〇年間課税所得額が100万元以下部分について ⇒ 当該所得の25%を課税所得額とし、20%の税率で納付する。

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〇年間課税所得額が100万元以上300万元以下の部分について ⇒ 当該所得の50%を課税所得額とし、20%の税率で企業所得税を納付する。

小型薄利企業と個人事業主の年間課税所得額が100万元以下の部分については、先行優遇政策を基礎として、所得税を半減して徴収する。
③研究開発費

実際に発生した研究開発費において、無形固定資産を形成しないものは当期の損金として控除し、さらに2018年1月1日~2020年12月31日の期間においては、実際に発生した額の75%を税前控除することができる。

無形資産として計上したものは、上記期間中において、無形資産コストの175%を税務上の償却費として計上することができる。

現政策の研究開発費追加控除(75%)が継続され、製造業は、この追加控除割合を100%にまで引き上げ、この優遇税制により研究開発への投資を増大させることを促し、企業の革新や発展の推進に力を入れる。

留意点: 新政策の追加控除割合の100%引き上げは製造業のみに適用される。非製造企業は現政策の75%の税前控除が引き続き適用される。

④増値税

納税人に対し還付が許可された増加分の繰越税額は、以下の公式で計算する:

還付が許可された増加繰越税額=増加繰越税額×仕入構成比率×60%

先進的な製造業企業に対しては、月ごとに全額還付増値税増量留低税額を還付する。

留意点: 改正後の月ごとに全額還付増値税増量留低税額還付制度は製造業にのみ適用される。

⑤環境保護、省エネルギー節水項目の関連所得

一定の条件を満たす環境保護、省エネルギー節水項目(公共汚水処理、公共ゴミ処理、メタンガス総合開発利用、省エネルギー排出削減の技術改造、海水淡化等を含む。)に従事した所得の免除・軽減;

当該項目に関連する収入を取得した最初の納税年度から起算して、1から3年度目まで企業所得税を免除し、4から6年度目までの企業所得税は半減される。

当環境保護、省エネルギー節水項目に適用されていた優遇税制の適用項目の範囲を拡大し、新型省エネ・環境保護技術、設備、製品の研究開発・応用の促進し、省エネルギー・環境保護産業を育成・拡大を新たに追加する。

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【ポイント】

  • 今回の減税政策は、小型・零細企業の税負担における支援政策を継続して強化することで、「大衆創業・万衆創新 (大衆による起業・万人によるイノベーション)」といった標語のように、イノベーションによる経済発展を常態とするための新たなエンジンとなる支援策であると考えられる。
  • また、製造業企業、特に先進的な製造業に対する優遇税制による支援の強化は、「脱実向虚(実体経済から脱し、非実体経済へと向かう)」の産業志向を十分に実現させるためのものであると考えられる。

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