実質的支配者の開示義務のお知らせ(2018年3月1日施行)
2018年2月15日

アンチ・マネー・ロンダリングや反テロリズムなどの国際的な取り組みの強化に呼応し、香港政府は、 この度、会社条例(第622章)に新たな改正を加え、香港の上場企業を除く、香港で設立されたすべての法人に対し、その最終受益者に関する情報を入手及び開示することを義務付けることとなりました。

この改正によって、各法人は登記資料の一部として、Significant Controllers Register(以下、SCR)」(実質的支配者に関する台帳)に、法人の実質的支配者と見なされる最終受益者の関連情報を入手、記録ならび保管し、関連機関による法的な要請があれば、随時閲覧できるよう管理することが求められるようになります。

 

 

施行期日

2018 年3月1日から施行され、香港で設立されたすべての法人(香港での上場企業を除く)は、SCRの記録、維持、保管することが義務付けられることとなります。

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施行概要

当改正の施行概要は 以下の通り:

  • 各法人の登記住所、もしくは指定場所でSCRが維持及び管理されている。
  • 法人の実質的支配者に対し、適切に通知がなされ、関連の必要情報が入手され、 その身元が確認されている。
  • 実質的支配者の必要事項情報がSCRに記入されている。
  • 実質的支配者に関する情報が常にアップデートされたものが維持及び管理されている。
  • 法令施行に基づき政府機関の担当官や、SCRに記録されている実質的支配者からの要請があれば、随時SCRを閲覧及びコピーできる状態である。

 

実質的支配とは

以下の5つの条件のいずれかに当てはまる場合、当人物・法人は対象法人に対して実質的な支配権を有しているとみなされます。(対象法人=香港法人)

  • 対象法人の(a) 株式資本の25%を超えて直接的に保有している法人または個人、及び最終的な個人株主(最終受益者)までさかのぼり、(b)当最終個人株主が、直に保有する法人株式の50%を超えて保有している場合。あるいは、対象法人が株式を発行していない場合は、各法人の純資産または利益において、上述のような状況に当てはまる場合。
  • 対象法人の(a)株主議決権の25%を超えて直接的に保有している法人または個人、及び(b)最終個人株主として、直に保有する法人の議決権の50%を超えて保有している最終個人株主
  • 対象法人の取締役会の大多数を任命または解任する権限を、直接的または間接的に有している個人または法人。
  • 対象法人に対し、実質的な影響力、あるいは支配する権限を有している、または実際に行使している個人または法人。
  • 信託または、法人格を持たない商会であり、法人に対して上記の4つの条件のいずれかに当てはまる信託者やメンバーを有し、自らの事業において、実質的な影響や支配を及ぼす権限を有している、または実際に行使している個人または法人。

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実質的支配者台帳(SCR)の内容

実質的支配者とみなされるには、以下のいずれかである必要があります:

  • 法人に対して実質的な支配権を有しており登録可能な自然人
  • 法人に対して実質的な支配権を有している株主で登記可能な合法的組織、つまり法人

さらに、各法人は、法令施行に基づく担当官がSCRの閲覧を要請した場合、それをサポートする立場の者(以下、任命代表者)を一人任命しなければなりません。任命代表者となるには、以下の条件のいずれかを満たす必要があります。

  • 香港居住の自然人であり、法人の株主、取締役、あるいは従業員のいずれかである。
  • 会計専門家(例:香港公認会計士協会に登録されている公認会計士/自ら開業している公認会計士など)、法律専門家、あるいはライセンス保有者として登録されている信託または法人サービス提供者

SCRに記録される実質的支配者 (登録可能な自然人、法人)や任命代表者の必要関連情報は下表をご参照ください:

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**実質的支配者が存在しない、実質的支配者が確定できない、実質的支配者の各事項が確認できない、会社により調査、確認中などの場合であっても、SCRにその状況・事実を書き記し保管しておく必要がございます。**

 

その他要求事項

  • SCRは、香港内の会社の登記住所もしくは、株主台帳とともに保管しておく必要があります。もし、上記2つの場所以外の香港のどこか指定の場所で保管する場合は、会社登記所へ、特定のフォーム(NR2)を以って保管から15日以内に届け出を行う必要があります。
  • SCRの保管は、紙ベースでも電子ベースでもいずれでも構いません。
  • SCRの記載言語は、英語または中国語のいずれかに限られます。
  • SCRは、会社登記所に届け出る必要はありません。

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罰則金

当改正に対する違反行為は、刑法上の犯罪とみなされます。違反行為に対して、法人ならびその責任者のすべてに対して、レベル4(つまり、HKD25,000)の罰則金が課せられる恐れがございます。さらに必要に応じて、一日あたりHKD700の罰則金が課せられます。

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SCRへの閲覧権を有する法令執行担当官

法令執行によるSCRの閲覧は、マネー・ロンダリングやテロリストへの資金提供の防止、捜査、調査に関する機能の実行を目的とし、会社登記所、税関、香港金融管理局、香港警察、移民局、税務局、保険業管監局、廉政公署、証券及期貨事務監察委員会にその権限が与えられています。

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弊社サービス

弊社では、上記のSCRの情報入手、維持、保管におきまして専門的なサポート、ならび「任命代表者」としてのサービスも提供させていただいております。詳細におきましては、弊社の各担当者より説明させていただきます。

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また、何か不明な点等がございましたら、弊社の各担当者までお気軽にお問い合わせください。

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実質的支配者の開示義務のお知らせ

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