2020年11月9日発行 【ニューズレター Vol.81】から:深セン市制定の個人破産条例と外資企業のハイテク企業認定について

不定期ではございますが、青葉グループではニューズレターを配信しております。青葉ニューズレター【Vol.81】の内容は、

1.深セン市制定の個人破産条例

2. 外資企業のハイテク企業認定に対する指導とサービス強化に関する通知

3. 国務院弁公庁 対外貿易、外商投資をより安定させる作業についての意見

4. 民間ローン新規定の解読

5. 商務部発行のサービス貿易のイノベーション発展の全面的改善の全体方案の関する通知

となっております。

今回はその中から「深セン市制定の個人破産条例」および「外資企業のハイテク企業認定に対する指導とサービス強化に関する通知」についてご紹介いたします。

(*全記事が記載されているニューズレターはこのリンクからダウンロードしていただけます。)

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深セン市制定の個人破産条例について

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2021年3月1日より施行される「深セン経済特区個人破産条例」(以下「条例」)は、中国において初めての個人破産制度に関する地方性法規となる。当条例により、期待される影響は以下の通り;

① 国として破産制度を完備させる

② 個人の基本権益の保護および法人との公正な競争制度の充実

③ 市場のビジネス環境最適化(起業家の不安から解放:イノベーションを奨励し、失敗を許容する)

 

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主要内容

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1)適用される申請対象者

● 債務者(自然人)による申請

深セン経済特区に住み、深センの社会保険へ3年連続して加入しており、生産、経営、消費が原因で債務弁済能力の喪失または債務を完済するのに十分な資産がない自然人は、破産清算、再編、和解の申請が可能となる。

 

● 債権者からの申し立て

返済期限が過ぎた50万元以上の債権(単独または共同で)を持つ債権者は、その債務者に対して人民法院へ債務者の破産清算の申し立てが可能となる。

 

2)申請の種類

① 破産清算申請とは

債務者は、法により保留できる財産を除き、すべての財産を債権者へ分配し債務を弁済する。審査期間を経て、行為制限を遵守し、破産詐欺行為のない債務者は、法により未返済債務を免除することができる。

 

② 再編申請とは

債務者が将来に予想可能な収入がある場合、債務の清算と経済的再生を実現するために、合理的かつ合法的な再編計画案を提出し、人民法院の承認を得ることが出来れば、債務者はその計画を実行する。 

 

③ 和解

債務者は、法定内または法廷外の和解を通じて、債権に関して自発的に債務減免や弁済について和解協議の上、同意に達した場合、人民法院は法定の手順に従って和解協議の形式及び実質的な合法性審査を行った後、和解協議の効力を認め、債務清算を実現させる。

 

3)破産手続に入った債務者に対する行為制限

主に3つの方面から債務者の行為が制限されます。

①消費行為の制限

「最高人民法院による被執行者の高消費の制限に関する若干の規定」に基づき、8つの消費禁止行為を規定している。例えば、交通機関を使用する際の座席ランク、ホテルを宿泊利用する際のホテルのランクなど。

②就業資格制限

人民法院が債務者の破産を宣告した日から本条例に基づき債務者の未弁済債務が免除される日まで、債務者は上場企業、非上場公開会社及び金融機関の取締役、監事及び高級管理者の職務に就任してはならない。

③貸付限度額を制限

破産手続に入った後、債務者が千元以上を借りる、または同等のクレジット限度額を申請する場合、貸与者または与信者に本人の破産状況を宣言しなければならない。

 

4)保有できる資産

債務者及び扶養者の生活、勉強、医療の必需品と合理的な費用、及び債務者の仕事のために保留しなければならない物品と合理的な費用に関する限度額は、深セン市中級人民法院が別途上限額を制定する。

勲章またはその他の栄誉を表彰するもの、債務者専用の人身損害賠償金、社会保険金及び最低生活保障金を除いて、保留できる財産の総価値は20万元を超えないものとする。

 

5)審査期間

人民法院が債務者の破産を宣言した日から、本条例に従い債務者の未弁済債務が免除される日までは、債務者の未弁済債務の審査期間とされる。規定された審査期間は3年間であり、規定に違反した場合、人民法院は審査期間を延長することができるが、2年を超えてはならない。

 

6)破産申請が詐欺だった場合の処理

人民法院が破産申請の審理の中で、財産の譲渡、悪意のある債務の逃避、他人の信用の損害などの不当な目的で破産申請をした、または虚偽の陳述、虚偽の証拠の提供などの破産手続を妨害する行為があったと判明した場合、人民法院は破産申請を受理せず、すでに受理している場合は申請を却下する。

そして、債権者またはその他の利害関係者が、債務者が不正な手段により未弁済債務の免除を取得した事実を発見した場合、いつでも人民法院に未弁済債務の免除を撤回するよう請求することができる。

「条例」第167条に規定された行為があった場合、人民法院が懲戒、召喚、罰金または拘留の処分を与えることができ、犯罪を構成した場合、法により刑事責任を追及することができる。

 

7)破産の事務管理について

<条例>は、管理者資質の確定、管理者名簿の作成、管理者の選任の提出、管理者の職責履行の管理・監督、破産事務に関するコンサルティング及び援助の提供、など、破産の管理業務を行う破産管理部門の設立を規定している。

当部門は、破産詐欺及び関連違法行為に対する調査の協力、破産情報登録及び情報公開制度の実施、政府の各関連部門による破産手続における協働メカニズムの確立および改善に従事する。

破産管理部門の承認により、破産管理者は弁護士、公認会計士、その他法律、会計、金融、又は関連する仲介サービス機構などの専門的資格を有する個人が担当することが可能。

管理者の職責には、①債務者及び扶養者、雇用者の基本状況の調査・検証、②債務者の財産状況に関する財産リスト・証憑及び債権債務明細などの資料の接収管理、③債務者の破産財産配分案の立案、④再編または和解協議の執行の管理・監督・協力、⑤債務者の審査期間における行為の管理・監督等が含まれる。

 

🔳 法規リンク

深セン経済特区個人破産条例: 深セン市第6回人民代表大会常務委員会公告第208号

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外資企業のハイテク企業認定に対する指導とサービス強化に関する通知

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科技部火炬センターは2020年7月7日に「外資企業のハイテク企業認定に対する指導とサービス強化に関する通知」(以下、通知)を発行した。

当内容は外資企業のハイテク企業認定に対する政府関連部署への指導とサービスを向上させし、外資のハイテク企業の安定した健全な発展を推進するものとなっている。

特に広東省は、外資企業が活発な地区の1つであるため、本通知の発行と実行により、条件に合致する外資企業がハイテク企業認定へ申請することを奨励するものとなっている。

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主要内容

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1) サービスの向上

市場の活性化および外商投資環境の透明性を高めるために、外資企業に対するハイテク企業認定における指導およびサービスを向上させ、より多くのハイテク産業への進出を促進させる。

 

2)    外資企業への宣伝と認知強化

外資企業に対するハイテク企業政策の宣伝と研修を強化するため、オン・オフラインのプラットフォームを利用してハイテク企業政策に関する演説、質疑応答などのサービスを提供する。

特にコロナの予防・抑止に関連する企業には重きを置き、条件に合致する外資企業のハイテク企業申請をより奨励する。外資企業がハイテク企業政策にまつわる情報の適時認知と確実な実行の実現を推進する。

 

3)    利便性の向上

インターネットを利用した管理体系を構築し、並びに管理フローの最適化、サービス体系の完備、ハイテク企業認定に申請する外資企業の動向情報と分析を強化することで、ハイテク企業認定管理作業のサービスの質と効率をより向上させる。

 

4)    調査研究の強化と企業の困難解決サポート

外資ハイテク企業の現況とハイテク認定取得後の評価を強化し、外資ハイテク企業が直面する新たな状況、特製、課題を分析し、支援政策の完備、リソースを増やし、実践的措置を推進することで、外資ハイテク企業のコロナ禍の予防・抑止問題、操業再開と生産再開中に発生する問題の解決サポートに努める。

 

AOBAからのお知らせ

AOBAは「ハイテク企業認定の申請」のお手伝いが可能です。

他にも広東省の優遇政策取得可能性の診断、申請・取得のプラン建て、申請サポートが可能ですので、ご興味がある方は是非お問い合わせください。

 

🔳法規リンク

外資企業のハイテク企業認定に対する指導とサービス強化に関する通知

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青葉ニューズレター【Vol.81】全記事

 

 

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

免責事項:

  1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
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