応用シーンの多角的拡大で、広東省の低空経済が千億人民元規模の市場を活性化【大湾区情報レター Vol.98】
- 公開日 2026.02.13 | 大湾区(グレーターベイエリア)情報
「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。
低空経済発展における先駆者として、広東省の低空経済規模はすでに1,000億人民元を超え、15,000社以上の関連企業が集積しています。
広東省の各主要都市では、ドローンの応用シーンがますます多様化してきており、深圳市福田区の交差点においては、ドローンが音声案内により交通整理を行っています。
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広東省では、ドローンによる低空経済が日常生活へ浸透中
広東省深圳市公安局交通管理局福田大隊長の郭陽氏は、
「ドローンは流動的な路上取締りや事故の迅速な処理・調査を実現でき、交通ストレスを素早く緩和することができる」
と述べています。
広東省では、低空経済が企業の生産はもとより、日常生活への融合も加速しており、物流輸送から都市管理、緊急救援から安全点検まで、応用されているシーンは絶えず深化・拡大しています。
例えば、深圳市のとある学校では、校舎の屋上にドローン格納庫が設置され、1日4回、朝夕の異なる時間帯にドローン定時自動巡航が行われており、知的な「目」で子どもたちの安全を見守っています。
このような応用シーンの拡大は、市場の需要をダイレクトに活性化させ、低空サービスを空想から実現可能な現実へと進化させ、消費市場を育むと同時に製品開発にも良い影響を与えています。
広東省は中国全土の低空経済産業チェーン企業の30%以上を占めている!
広東省における低空経済の発展と加速する応用シーンの実現は、同地域における完成された産業チェーンに支えられています。
現在、広東省には低空経済の関連企業が15,000社以上集積しており、コア部品、スマート製造、飛行試験、運営サービス、検査認証など多岐にわたる分野をカバーしています。そして、中国全土の低空経済産業チェーンの30%以上を広東省の企業が占めており、全国首位の規模を誇っています。
深圳市道通智能航空技術股份有限公司の生産総監、劉鋭氏は
「国産化率はすでに99%に達し、広東省地区における調達需要の95%をほぼ満たすことができている」
と述べています。
広東省の家庭用ドローンは世界市場シェアの70%、企業向けドローンは国内市場シェアの54%を占めている
データによると、広東省の家庭用ドローンは世界市場シェアの70%、企業向けドローンは国内市場シェアの54%を占めています。
2025年上半期において、広東省の家庭用ドローン生産量は前年同期比58.2%増となり、低空経済の製造分野は急速なイノベーションと量産ペースの加速が進んでいます。
同時に、より未来的な低空有人飛行分野でも急速な進展が見られます。広州市の億航智能(EHang)は、世界初の有人無人運転航空機における「三証」(型式合格証、生産許可証、耐空証明)を取得しており、今年10月には航続距離や飛行持続時間がさらに長くなった新型機を発表しました。
促進される空の管理、インフラ整備、安全規制の整備
低空経済は多分野を融合した戦略的新興産業として、空域管理、インフラ整備、安全規制など複数の障壁に直面しており、政府の支援が産業を育成段階から規模化、実用化へと導くための核心的な保障となっています。
広東匯天航空航天科技有限公司の公共事務副総裁、沈曉維氏は
「応用シーンがあるところに市場があり、需要がある。地方政府が産業と連動したインフラを真に整備することが、我々にとって最も必要なことだ」
と述べています。
広東省:「低空経済の高品質発展推進行動計画」を発表
昨年5月、広東省は「低空経済の高品質発展推進行動計画」を発表し、2026年までに低空経済規模を3,000億人民元以上に拡大し、技術、産業、インフラ、応用など多角的な支援体系を形成することを明確に打ち出しました。
広東省垂直離着陸航空機製造イノベーションセンター所長、楊軍氏は
「政策レベルにおいて、まず重要なのは基準の策定であると考えている。耐空基準から工業製造基準、さらには運用保守基準までの整備、続いてインフラの整備が挙げられる。離着陸スポットから通信インフラ、気象観測インフラに至るまで、政府による整備と提供が求められている」
と述べています。
低空経済プラットフォーム体系の構築・空港や離着陸スポットを整備
現在、広東省は「1+3+N」低空経済プラットフォーム体系の構築を加速させています。
省レベルの総合プラットフォーム、広州・深圳・珠海の三大中核都市プラットフォーム、複数の低空応用基地を配置し、一般的な空港や離着陸スポットを整備することで、スマート物流、エアモビリティ、緊急対応など多機能サポートネットワークの形成を進めています。
大湾区デジタル経済研究院低空経済分院執行院長、李世鵬氏は
「低空空域全域のデジタル化、すなわち、低空空域環境の諸要素(3D建築マップ、地勢・地形、地上の障害物を含む)をすべて低空航路計画に組み込んで考慮することが重要となる」
と述べています。
【参考資料】
*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。
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本記事の目的:
本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。
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