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香港で居住権を取得できる?富裕層から再び注目を集める「New CIES(新投資移民ビザ)」とは

 

香港の新資本投資者入境計画(New Capital Investment Entrant Scheme、通称: New CIES)は、一定額以上の資産および投資要件を満たした方が、香港での居留資格を取得できる投資ビザ制度です。

 

本制度は2015年に受付が停止されておりましたが、2024年3月に「New CIES」として再開され、大きな注目を集めました。近年では香港を拠点とした資産運用や国際的な事業展開を検討する富裕層や企業オーナーからの関心が再び高まっています。実際に弊社にも、制度内容や申請要件に関するお問い合わせが増加しており、香港進出や海外資産管理の選択肢の一つとして注目されていることがうかがえます。

 

当制度につきましては、2024年5月31日に公開した弊社の記事(HK$3,000万で!香港での新資本投資移民ビザの受付が再開)でも紹介させていただきましたが、今回は、2024年受付を開始されて以降の更新事項を含め、改めてNew CIESとはどのような制度なのか、また申請に必要となる主な要件や対象となる投資内容、弊社でサポートできる内容についてわかりやすくご紹介いたします。

 

 

本記事で分かること;

✓ 新しい投資ビザ(New CIES)の基本情報

✓ 投資ビザの申請要件

✓ ここ数年に更新されたこと

✓ 投資ビザの活用方法

 

 

New CIES(新投資移民ビザ)とは

New CIES(New Capital Investment Entrant Scheme)(以下、CIESビザ)は、一定額以上の資産を保有する方が、香港で指定された投資を行うことで香港での居留資格を取得できる投資ビザ制度です。香港政府は、本制度を通じて海外からの資本流入を促進し、香港の国際金融センターとしての競争力を強化することを目的としています。

 

申請者は、一定の資産保有要件を満たしたうえで、香港政府が認める金融商品や投資対象へ所定額以上の投資を行う必要があります。要件を満たした場合、本人だけでなく配偶者および未成年の子どもも香港で居住することが可能となります。

 

また、一般的な就労ビザとは異なり、香港での雇用主や事業経営が必須ではないため、資産運用や国際的な事業展開の拠点として香港を活用したい方にとって魅力的な制度として注目されています。「香港で生活しながら資産を運用したい」「将来的な海外移住の選択肢を確保したい」といったニーズを持つ投資家や経営者を中心に、近年関心が高まっている制度です。

 

 

 

申請に必要となる主な要件や対象となる投資について

 

主な申請要件

CIESビザを申請するためには、主に以下の要件を満たす必要があります。

 

年齢:18歳以上であること

国籍:外国籍者(一部の国を除く)、外国で永住権を取得した中国籍の方、マカオ特別行政区の方、台湾在住の中国籍の方

投資要件:3,000万香港ドルの投資額のうち、2,700万香港ドル以上を株式、債券、適格ファンド、不動産等の対象投資資産に投資し、残る300万香港ドルについては香港投資公司(Hong Kong Investment Corporation Limited)が運営するCIES Investment Portfolioへ投資する必要があります。

純資産要件:申請者は、申請前6か月間において、本人が実質的な所有権を有する純資産が3,000万香港ドル以上であることを証明する必要があります。

 

 

また、投資した資産は申請時点だけでなく、所定の期間にわたり継続して保有しなければなりません。投資時期については複数のパターンが認められていますが、

一般的な流れでは、

 

①純資産審査(Net Asset Assessment)の申請

⇒ 申請書を提出する直近の連続した6ヶ月間、ずっと3,000万香港ドル以上の純資産保有していたことを公認会計士の報告書を添えて香港投資局へ申請。

 

②【ビザ申請】原則承認(Approval-in-Principle)

⇒上記証明書が発行された場合、180日間の仮ビザの申請。この期間中に香港内で3,000万香港ドルの投資を実行。

 

③【投資実績の確認&正式承認(Formal Approval)】

⇒ 実際に3,000万HKDの投資が完了したことを香港投資局が確認後、正式に2年間の滞在ビザが発給される。

 

つまり、申請者本人が実質的な所有権を有する対象資産に対し、3,000万香港ドル以上の投資を行い、一定期間継続して保有することが求められます。

 

 

 

近年の変更および更新事項について

この新しい投資移民ビザ(CIESビザ)の幅を広げるため、この直近において変更や更新された投資要件や制度についてご紹介します。

 

① 2025年9月 不動産投資要件の緩和

新しい投資移民ビザにおいて、不動産を活用した投資の選択肢を拡大するため、2025年9月17日に不動産投資に関する要件が緩和されました。それまで原則として「住宅不動産」への投資は認められませんでしたが(一部高額物件のみ限定容認)、これにより、高級レジデンスを香港での居住用または投資用として購入し、それをCIESの投資実績(上限あり)として組み込むことが以前よりも容易になりました

 

主な変更点は以下のとおりです。

  • 住宅不動産の最低取得価格要件を5,000万香港ドルから3,000万香港ドルへ引き下げ
  • 投資ビザの投資額として算入(カウント)してもらえる不動産の上限を1,000万香港ドルから1,500万香港ドルへ引き上げ
  • 非住宅不動産については、取引価格要件を撤廃

 

つまり、仮に3,000万香港ドルの住宅不動産を購入した場合、投資ビザの投資実績としてカウントされるのは、1,500万香港ドルまでになりました。これにより、不動産投資を活用したNew CIESの利用がしやすくなったといえます。

 

 

 

② 2026年3月 ファミリーオフィスとの連携強化

2026年3月1日より、一定条件を満たす場合、申請者が100%保有する香港法人(Private Company)を通じて保有する投資資産も投資実績としての算入が認められるようになりました。

対象となる法人は、

 

  • 香港で設立・登記されていること
  • 申請者が100%所有していること
  • 投資資産の保有のみを目的としていること
  • Family-owned Investment Holding Vehicle(FIHV)またはその特別目的会社(SPV)であること
  • Eligible Single Family Office(SFO)によって運営されていること

 

などの条件を満たす必要があります。

この改正により、富裕層が香港でファミリーオフィスを活用しながら、より柔軟な資産保有・管理スキームの活用が可能となりました。

 

(関連記事:香港で注目されるシングルファミリーオフィス(SFO)の概要とメリット)

 

 

 

③ 2026年11月 指定口座ルールの厳格化

2026年11月1日以降は、非指定口座で取得した金融資産を後から指定口座へ移管した場合であっても、原則として投資要件の対象資産として認められなくなる予定です。

 

この投資移民ビザの制度において、投資実績としてカウントされる保有資産には、指定の証券口座や銀行口座があります。これまでは、指定されていない別の口座で購入していた株式やファンド等を、この指定口座へ移管して投資実績にカウントすることが可能でした。

 

しかし、2026年11月1日からはこの移管した資産は認められず、指定口座から直接取引・購入した金融資産のみが投資実績として認められることになります。

 

 

 

新投資移民ビザ/New CIES を活用するために

新投資移民ビザは、香港での居住資格を取得できる制度である一方、純資産要件や投資要件の充足に加え、継続的な資産管理や各種報告義務への対応が求められます。また、近年は不動産投資要件の緩和やファミリーオフィスとの連携強化など制度改正も続いており、申請前に最新の要件を確認することが重要です。

 

弊社では、New CIESに関する制度説明をはじめ、申請要件の確認、会計・税務アドバイス,また、New CIESビザを申請する際に必要となる公認会計士によるレポート(純資産の審査および投資内容の審査)の作成から各種専門家との連携による申請サポートをご提供しております。ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参照リンク先:

Immigration department: New Capital Investment Entrant Scheme

Invest HK: Eligibility Criteria

Invest HK: Guidebook

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本記事の目的:

本記事は、主に香港へ進出されている、またはこれから香港進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、香港での経営活動や今後の香港ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

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  1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
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