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香港で注目されるシングルファミリーオフィス(SFO)の概要とメリット

 

近年、超富裕層や事業家の間で香港での資産運用において、多大な税務メリットが見込める「シングルファミリーオフィス(Single Family Office:SFO)」への関心が急速に高まっています

 

弊社グループにも、このお問い合わせが増えてきているため、今回は話題のシングルファミリーオフィスについてご紹介いたします。

 

 

「シングルファミリーオフィス(SFO)」とは

「シングルファミリーオフィス(Single Family Office:SFO)」とは、特定の一族の資産管理・投資・事業承継・ガバナンスを一元的に担うために設立される専属組織です。

 

単なる資産運用にとどまらず、金融資産・事業投資・不動産・慈善活動などを横断的に管理し、長期的な資産保全と世代間承継を実現するための戦略的プラットフォームとして活用されています。

 

近年では、ファミリーの価値観や社会的責任を反映した投資(インパクト投資、サステナブル投資)を担う役割としての注目も高まっています。

 

その設立地として、現在アジアで特に注目されているのが香港です。

 

 

 

なぜ香港がSFO拠点として選ばれるのか

香港は、長年にわたり国際金融センターとして確固たる地位を築いてきました。英米法を基礎とする透明性の高い法制度、低税率かつシンプルな税制、そして高度に発達した金融・専門サービスの集積は、SFO設立において大きな安心材料となります。

 

加えて、資本移動の自由度が高く、外貨規制がない点も、グローバルに投資を行う富裕層や事業家にとって大きな魅力です。

 

関連記事:パッとわかる。改めてみる香港の税制について

 

 

特に近年は、香港政府がSFO誘致を国家戦略として明確に位置付けている点が重要です。税制優遇の整備、規制の明確化、国際的なSFO向けイベントの開催など、制度面・実務面の両方から支援体制が強化されています。

 

実際に、香港では2025年末時点で3,380超のSFOが稼働しており、過去2年間で25%超の成長を記録しています。SFOは年間100億米ドル超を香港経済に還元し、資産運用・投資・慈善活動を通じて地域経済に大きく貢献しています。こうした成長を背景に、香港政府は税制優遇の拡充や新たな投資移民制度などを通じ、引き続きSFO誘致を国家戦略として推進しています。

 

 

SFO誘致に関する香港政府発表

 

 

 

 

香港SFOの主なメリット

1.税務上の優位性

香港はキャピタルゲイン税や相続税が存在しない地域です。一定の要件を満たす場合、SFOが運用する投資ビークル(香港で通常経営または管理されている団体、法人、パートナーシップ、信託など)の評価可能な課税対象となる利益に対し、所得税・利得税の優遇措置が適用される可能性もあります。

 

これにより、資産の長期保有や世代間承継を見据えた柔軟な税務設計が可能となります。優遇税制も含めた現行の主な優遇制度は以下の通り。

 

 

現行主な優遇制度

  • FIHV制度(所得税0%);通常の香港法人の所得税・利得税が完全非課税に。
  • キャピタルゲイン税なし
  • 相続税・遺産税なし
  • 原則SFCライセンス*不要
  • 外貨規制なし

 

 

*SFCライセンスとは:

SFCライセンスとは、香港の証券先物委員会(SFC)が発行する「金融業の許可証」で、香港で証券や先物取引、資産運用などの金融サービスを提供するには、このライセンスが必要となります。

 

 

またこの利益税の軽減の対象となる取引には、現在、有価証券、株式、債券、ファンド、民間企業の債券、先物契約、外国為替契約、預金、取引所取引商品、外貨などといった特定資産の取引が含まれておりますが、将来的に以下の分野の取引も対象取引に含まれる見込みです。

 

 

今後拡充が見込まれる分野

  • デジタル資産(暗号資産/仮想通貨等)
  • プライベートクレジット(ローンや私募債権投資)
  • 海外不動産 (香港外の不動産投資)
  • カーボンクレジット/環境関連投資 (排出権取引)
  • ファミリー向けキャリード・インタレスト(成功報酬)の税制優遇拡充

 

※上記優遇制度はSFO適用要件を満たしている場合のみ有効となります。

 

 

 

2.法務・金融インフラの充実

国際水準の法律事務所、会計・税務アドバイザー、プライベートバンク、信託会社が集中しており、複雑な資産構成やクロスボーダー取引、ガバナンス設計にもワンストップで対応できる環境が整っています。

 

 

 

3.中国およびアジア市場への戦略的アクセス

香港は中国本土との強固な経済的結びつきを維持しつつ、自由度の高い国際金融市場として機能しています。中国・アジア市場への投資拠点として、地理的・制度的にも高い優位性があります。

 

 

 

 

SFO設立は「設計」が重要

一方で、SFOの設立・運営は単なる会社設立とは異なり、税務、法務、人的体制、ガバナンスを含む包括的な設計が不可欠です。目的や資産構成、将来像によって最適な形は大きく異なるため、初期段階での検討が将来の運営効率やリスク管理を左右します。

 

 

 

我々青葉グループでは、香港におけるSFO設立支援において、ストラクチャリングから実務運営までを見据えたアドバイザリーを提供しています。「香港でSFOを検討すべきか」「どのような形が適しているのか」といった初期検討段階のご相談から対応可能です。香港SFOにご関心をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考リンク先:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本記事の目的:

本記事は、主に香港へ進出されている、またはこれから香港進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、香港での経営活動や今後の香港ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

免責事項:

  1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
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