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2023年 フォーブス「中国消費活力都市トップ20」、広東省が最多の理由【大湾区情報レター Vol.67】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

  

 

 「2023年フォーブス中国・消費活力都市ランキング」は、昨年の「国際化、消費活動、ビジネス成熟度、交通の利便性、政策支援」の5つの評価基準を踏襲し、中国本土の一級都市、新一級都市、二級都市、三級都市から、最もビジネス上活力がありグローバリゼーションのビジョンを持つ中国本土20都市を選出しました。

 

 広東省は最も多くの都市がランクインしており、広州市は昨年から1つ順位を上げて3位、深圳市は昨年と同じ5位、仏山市は17位、東莞市は20位と安定した順位を維持しています。

 

 「過去1年間において、消費の促進は中国の安定した経済成長の重要な原動力となりました。2019年に中国の1人当たりGDPが10,000米ドルに達して以来、中国人の消費が量から質へと急速にアップグレードし、多くの都市が新しい時代におけるチャンスへの探索を進めています。都市の消費活力の変化は、地域の経済・産業発展のバロメーターとなっています」とフォーブス・チャイナは述べています。

 

 広州市が国際消費センター都市として確立してからのこの2年間、広州市は新たな消費の活力により輝き続けてきました。昨年、広州市の社会消費財小売総売上高は1兆298億1,500万人民元に達し、成長率は五大国際消費センター都市の中で1位となりました。今年上半期、広州市の消費財小売総売上高は5,577億8,300万人民元で、前年同期比8.7%増加し、成長率は第1四半期を3.2ポイント上回りました。

 

 一方で、若い深圳市も勢いを増し追い上げてきています。2018年、深圳市は社会消費財の小売総売上高で全国7位となり、重慶、武漢、成都などの都市に遅れを取っていました。しかし今年上半期、社会消費財の小売総売上高は初めて5,000億人民元を超え、前年同期比11.5%増となり、成都、杭州などの消費が盛んな「インフルエンサー」都市を上回り、広州にも追いつき、消費に対する市民の信頼が加速的に高まったことを反映しています。

 

*「インフルエンサー」都市:SNSにより取り上げられる要素が多く、広く注目されている都市

 

 仏山市と東莞市では、接触型消費(飲食、文化観光、実体取引など)が全体の消費の力強い回復をもたらしました。今年上半期、社会消費財小売総売上高は仏山市1,857億9,400万人民元、東莞市2,152億1,900万人民元と、前年同期比3.5%増となりました。このうち、外食消費は仏山市14.9%、東莞市13.1%の伸びを示しました。

 

 特筆すべきは、製造業の主要都市である仏山市では、家庭用品のマーケットが比較的活発であることです。今年上半期の小売売上高は、建築・内装装飾資材112.8%、家具30.3%、スマート家電AV機器は15.3%とそれぞれ増加しました。

 

「消費活力都市リスト」上位20都市の中で広東省が最もパワフルである理由

 

 内側に目を向ければ、消費向上の可能性は主に産業発展の力によりもたらされています。外側に目を向ければ、消費活力の向上は都市の国際的な魅力と密接に関係しています。ランクインした広東省の4都市は、中国の製造業とサービス業の主要都市であるだけでなく、対外貿易や外国投資の主要都市でもあります。

 

 広州市は産業基盤の面で付加価値1,000億人民元以上の6つの先進的な製造業クラスタがあり、付加価値1,000億人民元以上の6つのサービス業があり、「中国ブランドトレンド製品」の育成に力を入れ、デジタル経済の中核産業、インテリジェント・インターネットと新エネルギー自動車、グリーン石油化学と新素材、生物医学と健康、現代ハイエンド設備などの新たな核心産業の構築に力を入れています。

 

 一方、深圳は31の主要な製造業カテゴリーを有し、基本的に、はしご型の近代的な産業システムを形成しており、製造業はGRPの30%以上を占めています。「20+8」産業クラスタの発展を強力に推進し、製造業が実質的かつ高度な発展を達成するよう推進しています。

 

 また、フォーブス・チャイナでは、今年の消費活力都市選定指標において国際化の比重を高め、各都市の海外直接投資や新規外資系企業数などのデータを分析し、中国内都市の国際的な魅力を紹介しています。

 

 国際的な魅力という観点からみると、上半期の広州市の対外貿易輸出入総額は5,450億人民元で、前年同期比8.8%増加し、成長率は第1四半期を11.1ポイント上回りました。外資活用の質は引き続き向上しており、米国アムウェイ、韓国現代自動車、フランスZFなど多くの主要外資プロジェクトが稼動、拡大しています。

 

 コロナ禍後初めてオフラインで開催された広州交易会では、改めて広州が世界から注目されていることが明らかとなりました。第133回広州交易会では、200以上の国と地域から海外バイヤーがオンラインおよびオフラインで参加し、延べ290万人以上の来場者、会場での輸出取引成約高は216億9,000万米ドル、オンライン輸出取引成約高は34億2,000万米ドルにもなりました。

 

 深圳市も同様に好成績を収めました。フォーブス・チャイナは、対外貿易の観点から、深圳市の輸出入高は2022年に3兆6,700億人民元に達し、中国本土の大・中型都市の輸出において30連覇を達成したことを示しました。外資の観点から、中国の改革開放の最も重要なフロンティア都市の一つとして、深圳の海外投資に対する魅力は年々高まる傾向を維持しており、それが現地消費者にもより豊富にショッピング、レジャー、エンターテイメントの選択肢が提供されています。

 

 

 

 

・2023年 フォーブス「中国消費活力都市トップ20」、広東省が最多の理由

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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