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2024年香港の祝日、休日カレンダーと雇用条例上の取り扱いについて

 

早くも2023年の終わりが近づき、年末が近づきカレンダーが飛び交う季節になってきました。香港では、通常毎年4-5月に翌年の祝日が政府から正式に発表されます。旧暦(農暦)やイースターなど、毎年祝日となる日が変わってくることから、早めに決算などのスケジュールを把握、調整することが重要となります。

 

(*2024年中国本土の祝日についてはこちら【関連記事:中国国務院弁公庁 2024年度国民の祝日カレンダーの発表】)

 

 

 

2024年香港の祝日・休日は以下の通りとなります。

月日 曜日 公共の休日*1 法定休日
11 (月) 1月1日   〇
210 (土) 旧暦1月1日   〇
212 (月) 旧暦1月3日   〇
213 (火) 旧暦1月4日   〇
329 (金) イースター ☆2030年~
330 (土) イースター翌日 ☆2028年~
41 (月) イースタ―マンデー ☆2026年~
4月4日 (木) 清明節   〇
51 (水) メーデー   〇
515 (水) 仏誕節   〇*2
610 (月) 端午節   〇
71 (月) 香港特別行政区成立記念日   〇
918 (水) 中秋節翌日   〇
101 (火) 国慶節          〇
1011 (金) 重陽節          〇
1225 (水) クリスマス   〇*3
1226 (木) クリスマス翌日          〇*4

※注記:

*1: 毎週日曜日も公共の休日とされる。

*2: 2022年より新たに法定休日に追加

*3: 雇用主により休日をクリスマス/冬至のいずれかとすることを選択できる。

*4: 2024年より新たに法定休日に追加

 

 

さて今回は、この休日や祝日について香港雇用条例上どのような取り扱いになるかについて主にご紹介したいと思います。

 

 

 

公共の休日(Public Holiday)と法定休日(Statutory Holiday)

香港には、冒頭にてご紹介した政府が休日として制定したいわゆる暦の上での休日「公共の休日」と、雇用条例(Labour Ordinance)上の休日「法定休日」と2種類があります。

 

「公共の休日」はBank Holidayと言われることもあり、金融、サービス業を中心に採用されており、「法定休日」はまだ香港が軽工業が盛んだった頃の名残りで、香港地場企業が採用してきており、主に中国の伝統の祝日が休日となっています。

 

「法定休日」に従業員を働かせる必要がある場合、その旨や代休日について、法定期限内に各従業員へ事前に通知する必要があります。また「買い取り」はできないことなどに注意が必要です。

 

 

 

将来的には法定休日=公共の休日に!

元々、法定休日は年間12日であり、公共の休日の年間17日と比較して5日も休日が少なく、会社の規定で法定休日を採用している企業で働いている人は、カレンダーが「旗日」なのにもかかわらず、出勤せねばならないということが発生していました。

 

しかし、2021年に条例が改正され、2022年から2年に1日ずつ法定休日が「追加」され、2030年には法定休日=公共の休日、となることになりました。

(今度追加される法定休日については、上表右列☆を参照下さい)

 

 

 

中秋節、冬至、クリスマスイブ、旧暦の大晦日は早く帰れる・・・?

「中秋節は従業員を早く帰らせねばならないんでしょうか?」

 

といったご質問をよくいただきます。中秋節だけではなく、冬至、クリスマスイブ、旧暦の大晦日といった日は、お昼前後になると従業員が早く帰りたくてウズウズしているかもしれません。

 

これらの日は上記の表を見ていただいてお分かりの通り、法令上で休日と定められているわけではありません。しかしこれらの日は、香港の長年にわたる習慣により家族や仲間を集まって食事をしたりして過ごすかなり重要な日であり、各社の裁量により従業員に対して、

 

「今日は仕事は〇時までで、自分の手持ちの仕事が終わったら帰っていいですよ」

 

とされている日となります。

香港の多くの企業が習慣的に取り入れていることもあり、従業員を早く帰らせることが難しい場合にも、少なくともこれらの日の午後~夕方以降にできるだけミーティングを入れない、残業をさせない、会社の行事を入れない、といった程度の配慮の必要があるかもしれません。

 

 

 

香港の雇用条例で認められている休暇

香港では、給与の支給方法や計算方法にかかわらず、同一の雇用主による4週間以上、週18時間以上の雇用である場合法律上「連続性雇用契約」であるとされ(通称「418」)、有給休暇などの福利や保障を享受することができることになっています。

 

現在、特に飲食業などでこの4週のうち1週のみ18時間を下回らせる形で「連続性雇用契約」の条件を回避させるケースを防ぐため、4週の就労時間合計60時間またはそれ以上に改めるという改正案が政府から労使双方に提案されています。

 

 

この「418」は香港で会社が従業員を雇用する上で重要なキーワードとなっています。日本でいう正社員(正規)とパート、アルバイト(非正規)の差と類似しているとも言えます。

また統計によると、香港は働き方や給与の受取方の違いにかかわらず、雇用人口の90%以上といったかなりの割合の人数がこの「418(正規雇用)」に属しています。(2020年:93%)

 

 

この「418」に属する「連続性雇用契約」において法令上与えるべき休暇は、以下のものがあります。

(1) 休息日(Rest Day) 7日毎に少なくとも1日は休息日を与えられなければならない。固定の休息日ではない場合、その月が開始する前に口頭、書面等の形式で通知する。
(2) 有給休暇

(Annual Leave)

香港では、在籍日数を積み上げるごとに有給休暇の権利を得るシステムになっており、満12ヶ月在籍で少なくとも7日の有給休暇を与えることとなっている。

 

一般に香港の日系企業の多くはこれより多めに与えることが多く見受けられる。

 

雇用期間が3ヶ月を満たした場合、雇用契約解除の際には、未使用分の有給休暇分の給与を支給する必要がある。

(3)

 

産前産後休暇

(女性)

連続性雇用契約満40週間で申請可能。事前の証明書類の提出や申請を条件に、連続14週の休暇を取得できる。

 

予定日の2~4週間前から取得可能。過去12ヶ月の平均給与の五分の四の給与を支給。

 

雇用主は医者の診断書により妊娠を認定された日から産休終了後復職までの間当該従業員を解雇してはならないことに注意。

産前産後休暇

(男性)

連続性雇用契約満40週間で申請可能。事前の証明書類の提出や申請を条件に、出産予定日前4週もしくは出生後14週の期間内において5日までの休暇を取得できる。

 

過去12ヶ月の平均給与の五分の四の給与を支給。

(4) 疾病手当

Sickness Allowance

連続して4日以上の疾病による休暇に対して過去12ヶ月の平均給与の五分の四の給与を支払うもの。勤続年数により上限日数があり、最大120日。

 

ちなみに風邪や通院など、単発での傷病休暇(Sick Leave)は、当手当とは異なり、法令では定められておらず、あくまで会社の裁量によるものとなる。

 

通常医者の発行する証明書を元に1ヶ月に数日程度の休暇取得を認めているケースが多く見受けられる。

 

 

上記の内容は、あくまで雇用条例で定められている最低限の内容であり、会社ごとに別途規定が定められている場合には、会社の規定に従うこととなります。

 

 

 

最後に

香港ではこれら制度を遠慮をすることなく、従業員が最大限に活用する場合がほとんどですので、雇用側としても、従業員の要求を鵜吞みにするのではなく、法令やルール、習慣に基づいた対応が求められるといえます。

 

従業員の健康のために悪天候や先般のコロナ禍のようなケースなど、その場での経営者としての判断が求められる場面も多く、また人材不足の折、どのように従業員に気持ちよく効率よく仕事をしてもらえるかということも考える必要が出てきているこの頃でもあります。

 

弊社では、就業規則の作成、給与計算、顧問業務などの形で御社の人事管理面でのお手伝いをさせていただくことが可能です。詳細に関するお問い合わせはこちらまでお気軽にお寄せください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<参考リンク先一覧>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本記事の目的:

本記事は、主に香港へ進出されている、またはこれから香港進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、香港での経営活動や今後の香港ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

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