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香港の行政長官政策グループ、「北都大学都市」の研究に助成金【大湾区情報レター Vol.104】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

 

 

香港の行政長官政策グループは、公共政策研究助成スキームを通じて、香港の民間及び大学のシンクタンクによる実証に基づく公共政策研究を支援しています。

 

大学系のシンクタンクへの支援を続けるとともに、民間シンクタンクをシンクタンク・エコシステムの重要な担い手と捉え、民間ニーズへの密着、民間の視点の把握、産業との柔軟な連携といった特性を活かしせるよう、幅広く社会の意見を取り入れています。これにより、政策研究と社会のニーズとの連携を強化し、政策研究における思考のアプローチを豊かにしています。

 

 

 

香港の北部都会区を大学教育都市へと変貌させる建設計画を推進

当該計画の助成を受けたプロジェクトの一つが「北部都会区(北都)大学教育都市の教育・研究分野における位置付け及び大湾区関連産業との連携強化に関する戦略研究」です。

 

本プロジェクトは、一国二制度青年フォーラムと、全国的なハイエンドシンクタンクである中国(深圳)綜合開発研究院の研究チームが共同で担当しています。この研究プロジェクトは、政府が推進する北部都会区大学教育都市の発展ビジョンに直接対応するものです。

 

米国のスタンフォード大学とシリコンバレー、日本の筑波研究学園都市、シンガポール国立大学とワンノース・サイエンスパーク、北京の中関村サイエンスパーク、広州大学城、深圳のバーチャル大学パークなど、国内外の複数の大学都市の典型的な事例を参考にしながら、国内外の発展経験を体系的に整理・分析し、北部都会区大学教育都市の建設を推進する上での参考となる知見を提供するものです。

 

また、本プロジェクトは、行政長官政策ユニットが香港の長期的な発展ニーズに応じて特別に打ち出した、将来の人材育成や国際的なハイエンド人材集積ハブの形成を支援することを目的としたテーマ別研究プロジェクトの一環として実施されているものです。

 

 

 

「北都発展委員会」を設置し調査研究を促進

行政長官は2025年の施政報告において、自らが率いる「北都発展委員会」を設置することを発表しました。

 

当委員会の下には三つのグループが設けられており、このうち「大学都市計画・建設グループ」は政務司司長がグループ長を務め、さらに調査研究専門チームが設置されています。調査研究専門チームは、「北都大学都市」の発展モデルの研究、国内外の成功事例の実地調査、そして香港、中国本土、国際的有名大学の代表者からの意見の広範な収集を担当しています。

 

行政長官政策グループの黄元山グループ長も当グループのメンバーであり、3月末には政務司司長が率いる調査研究専門チームに同行し、浙江省、北京市、及び河北省雄安新区を訪問しました。現地における高等教育施設の整備状況を視察するとともに、様々なステークホルダーと積極的に意見交換を行い、その後の詳細な調査研究を進めています。

 

 

 

一国二制度青年フォーラム創設者兼主席及び深圳・香港・マカオ及び地域発展研究所執行所長と会談

行政長官政策グループの関家明副グループ長及び田詩蓓研究主任は、何建宗氏(一国二制度青年フォーラム創設者兼主席)及び文雅靖氏(中国(深圳)総合開発研究院香港・マカオ及び地域発展研究所執行所長)との会談で、次のように述べました。

 

行政長官政策グループは研究開始に先立ち、昨年、本プロジェクトのキックオフミーティングを開催し、香港の大学・イノベーションテクノロジー企業の代表、並びに教育局、発展局の北部都会区統括事務所の代表を招き、初期段階の意見を収集しました。

 

これにより、研究成果が行政長官政策グループの内部調査や政策局の政策策定の方向性に対して高い参考価値を持つようにしています。

 

また、同時に、研究チームと政策局の連携を促進することで、研究成果が政策措置へとより確実に具体化されるように促しています。

 

 

何建宗氏は、キックオフミーティングは貴重な経験であり、様々な分野の専門家や部門の代表者が一同に会し意見交換することで、両地域のチーム間の連携強化だけでなく、研究内容をより現実のニーズに即したものにできると述べています。

 

 

 

香港及び大湾区の独自の強みを活かし、中国全体の発展ニーズに貢献

過去2年間、行政長官政策グループは、戦略的公共政策研究助成スキーム及び公共政策研究助成スキームに関連する政策セミナー、ワークショップ、円卓会議を20回近く積極的に開催し、政府、業界、学界、研究機関の代表者を広く招き、異なる分野の交流プラットフォームが構築され、産官学研の連携を深めるとともに、香港と中国本土のシンクタンク間の交流・協力を促進しました。

 

これらの活動は、研究チームが最先端の知見を把握し、多様な専門的意見を取り入れるのに役立つだけでなく、研究結果を実用的かつ現場に即した、高い参考価値を持つものにし、最終的には多くの市民に恩恵をもたらす具体的な政策措置へと結びつけることにもつながります。

 

文雅靖氏は、本研究は企業と政府のネットワーク、専門家システム、及び香港の調査研究リソースを組み合わせたものであり、調査方法は広範かつ綿密であるため、ステークホルダーの実際の考えやニーズに即することができると述べています。また、将来的に提示される提言は、中国本土の政府、中国本土の産業界、香港政府、香港の産業界という異なる視点を集約したものとなり、香港及び大湾区の独自の強みを活かし、中国の国全体の発展ニーズに貢献することができるとの見解を示しています。

 

 

 

ベンチャーキャピタルファンドなどが将来の大学都市建設への参加に強い関心

研究チームは研究の中間段階(昨年12月)に深圳でシンポジウムを開催しました。文雅靖氏は、当イベントは同時に中国本土に対して北部都会区大学都市をPRする役割も果たしたと指摘しています。シンポジウム終了当日夜には、中国本土の大学、研究機関、ベンチャーキャピタルファンドの代表者から複数の問い合わせがあり、いずれも将来の大学都市建設への参加に強い関心を示していました。

 

何建宗氏は、両地域のシンクタンク間の協力は比較的独特な形態ではあるが、研究テーマの特性にまさに合致していると指摘しています。すなわち、北部都会区は政府内部の複数の部門・政策局にわたる大規模プロジェクトであり、特に北部都会区大学都市は多くのステークホルダーに関わるものであるためです。

 

何氏によると、先に深圳で開催されたシンポジウムには大湾区の複数の産業界代表が招待され、その後も研究チームは衛星技術、医療、人工知能(AI)などの分野にわたる様々な企業を訪問し、フォローアップを継続しているほか、関連する代表者を香港に招いて現地のステークホルダーと直接交流する機会も設けてられたとのことです。何氏は、このような地域や産業を超えた交流の経験は非常に貴重であると述べています。

 

 

 

香港のシンクタンクエコシステムの構築

行政長官政策グループは、的確かつ多様な視点を取り入れた政策研究に関する交流・討論活動を通じて、政策局の関係者、企業、産業界の代表、並びに中国本土及び海外のシンクタンクとの連携を継続的に促進し、相互連携と多様性のある香港のシンクタンクエコシステムの構築を積極的に進めています。

 

中でも「北部都会区大学都市における教育・研究分野の位置づけおよび大湾区関連産業との連携強化に関する戦略研究」は、当エコシステムの活力を示す成功事例です。本研究は、両地域のシンクタンク間の緊密な連携を深めるだけでなく、政府による大学都市開発の全体計画および長期的ビジョンとも高い整合性を示しています。

 

 

政策グループは研究の初期段階においてキックオフミーティングを開催し、各界のステークホルダーを効果的に結集させ、分野を超えた対話と知識の共有を促進しました。これにより、シンクタンク・エコシステムが持つ、知見を結集しめ政策ニーズに応えるという独自の機能を十分に発揮させ、研究成果に実践的な政策立案の確かな参考価値を持たせることで、香港のシンクタンク・エコシステムの持続可能な発展をさらに強固で豊かなものとしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【参考資料】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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