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肇慶、大湾区での競争力のあるインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)産業拠点に【大湾区情報レター Vol.13】  

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。 

 

 

 先日、広東省肇慶市は「肇慶市新エネルギー自動車・自動車部品産業発展促進行動計画(2021-2025年)」を発表し、その行動計画の中で2025年までに肇慶市の新エネルギー自動車・自動車部品産業の生産高を2,000億人民元まで増加させることが目標として掲げられました。肇慶市の新エネルギー自動車部品企業は完成車製造企業と並んで開発能力を有しており、新エネルギー車の基幹部品の現地調達率は40%を超えています。

 

 

 本行動計画において、2025年までに肇慶市で実施される様々なプロジェクトが挙げられており、その中でも、新エネルギー車の「柱」の確立、自動車基幹部品のサプライチェーンの強化、カーエレクトロニクスのサプライチェーンの拡大、自動車の軽量化、充電・電池交換設備産業の強化、アフターマーケットの品質向上、産業コア競争力の強化、そして産業のレイアウト最適化は8つの主要プロジェクトとされいます。これらを実行することにより、コアコンピタンスと特徴的な優位性を備えた新エネルギー車および同基幹部品の産業クラスタの形成の加速化が期待されています。

 

 自動車生産において、肇慶市は「地元重視、分業強化、ハイテク導入」を主軸としており、生産工場を肇慶に構える広州小鵬汽車 (Xiaopeng Motors) を中心に人工知能や高度の通信技術を導入したインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)の開発を推進し、大湾区において競争力のあるICV自動車産業の柱となることが目標とされています。自動車基幹部品のサプライチェーン強化プロジェクトでは、パワーバッテリ―、電気駆動システム、電子制御システムに焦点が当てられています。また、カーエレクトロニクスのサプライチェーン拡大プロジェクトにおいては、小鵬汽車がカーエレクトロニクスのイノベーションを牽引するべく、国内有数の電子部品企業である風華高科(GUANGDONG FENGHUA ADVANCED TECHNOLOGY)との提携を開始しました。

 

 地域的戦略面では、肇慶が広州や仏山などの自動車産業資源を活用し、「広州・仏山・肇慶での自動車製造+肇慶での部品製造」という産業モデルを作り上げ、また、肇慶市東南部の各行政区で異なる特徴を持つ新エネルギー自動車・自動車部品園区の設立が進められています。肇慶市端州区では風華高科の祥和工業園のハイテクコンデンサー基地にて自動車電子部品の開発が進められており、高要区では自動車コア部品、自動車用電子機器、自動車軽量化などの分野の開発に力をいれており、高新区では新エネルギー自動車、自動車コア部品、自動車軽量化などの分野を中心に開発が行われています。

 

 ここ1年間で、寧徳時代新能源科技 (Contemporary Amperex Technology:CATL) が華南地区での初めての電力・エネルギー貯蔵電池生産拠点を肇慶市に開設し、小鵬汽車は肇慶で量産を開始し、合普動力 (Guangdong Hepu Power Technology)は中国国内の新エネルギー専用車両電気機械の搭載容量トップ5企業となりました。また、広東鴻図科技 (Guangdong Hongtu Technology) は依然として華南地区で最大規模のアルミダイカスト精密部品の専門メーカーの地位を保持しています。これら大手企業の牽引により、肇慶市の新エネルギー自動車および自動車部品産業は、今年第1四半期の産業生産高が前年同期比106%の78億8,900万人民元に達し、市内で9,800台の新エネルギー自動車が生産されました。

 

 

 

【参考資料】

肇慶、大湾区における競争力のあるインテリジェント・コネクテッド・ビークル(ICV)産業拠点に

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

 

 

本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

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  1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
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