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深圳市、香港で初のオフショア人民元建て地方債発行【大湾区情報レター Vol.23】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

 

 

 深圳のオフショア人民元建て地方政府債券の香港での発行に関する発表式典が10月12日に行われました。 発表式典では、深圳と香港からの来賓が深圳証券取引所と香港証券取引所において地方債の上場を祝い、それぞれ鐘を鳴らしました。

 

 

 深圳市政府の関係者によると、深圳市は今回50億人民元の地方債を香港のブックビルディング方式により発行しており、中国本土の地方政府がオフショアの人民元建て国債を発行するのは初めてのことであり、 償還期限は2年、3年、5年にて発行され、調達した資金は普通公立高校の建設、都市鉄道および交通、水処理などのプロジェクトに使われ、一部はグリーンボンドとなっています。

 

 

 今回の債券発行は、「一帯一路」沿線の国や地域、オフショアの人民元金融センターなど、国内外の投資家から広く関心を寄せられ、募集が行われました。 これは、大湾区の一体化を加速させ、二酸化炭素排出量のピークアウトとカーボンニュートラルの脱炭素「3060目標」を達成し、人民元の国際化を促進させ、香港がグローバルなオフショア人民元ビジネスハブを構築することを支援する上で、大きな意義があります。

 

 

 香港のキャリー・ラム(林鄭月娥)行政長官は、「中国本土の地方政府が香港で債券を発行するのは初めてのことであり、人民元の国際化を推進する上で重要なマイルストーンである」と述べています。 香港と深圳は共に、新しい時代に踏み出し、新たな一歩を踏み出し、大湾区の建設を推進するデュアルエンジン機能を果たすことにより、国への貢献度を高めていきます。

 

 

 香港証券取引所主席によると、今回の債券発行は、香港の債券市場の深さと幅を増すのに役立つだけでなく、香港の人民元建て投資商品やグリーン金融商品を充実させ、世界のオフショア人民元センターとしての香港の地位を強化し、香港が相互接続性と人民元の国際化の面で中国本土の「試行地区」としての役割を果たし続けることを可能にするものです。

 

 

 香港金融管理局のエディ・ユー(余偉文)最高経営責任者(CEO)は、「深圳は中国域外で債券を発行した最初の地方政府であり、ソブリン債に加えて地方債が追加されたことは大きな突破口である」と述べています。 これにより、中国本土以外の投資家が購入できるオフショアの人民元建て商品がさらに充実し、人民元国際化のプロセスに有利に働きます。 発行された債券の中にはグリーンボンドも含まれており、これは中国本土でのグリーンファイナンスの発展や、中国の3060目標の達成に参与するための外国資本の導入に重要な意味を持っています。

 

 

 中信(CITIC)証券の海強氏は、今回の深圳による香港でのオフショア人民元地方債の発行は先導的な効果があり、今後の国際資本市場における中国本土の地方政府の資金調達ルートを探る上で有益であると述べています。 

 

 

【参考資料】

深圳市、香港で初のオフショア人民元地方債を発行

 

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*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

 

 

 

本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

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