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香港でアポスティーユ・中国委託公証を取得するには

香港法人の海外子会社において、その海外子会社の取締役の任命手続きや、現地駐在員の就労ビザ申請やその更新手続きなどの際に、株主である香港法人として、そのケースに応じた文書を発行するよう求められることがあります。

 

さらに、提出が求められる文書の内容によっては、海外の子会社が所在する国や地域の当局に提出されるものとなることから、当該文書に対して公証や認証の手続きが求められることもあります。

 

今回は、弊社でよくお問い合せ、並びに業務サポートをさせていただく機会の多い、香港で一般的に行われる海外当局への文書の公証および認証の手続きについて説明させていただきます。

 

 

公証・認証・アポスティーユについて

まず、認証対象となる文書が董事会決議書や委任状などの私文書の場合の手続きですが、香港では一般的に、

 

  1. 公証人役場で公証人により私文書を公証、
  2. 高等裁判所での認証手続き(アポスティーユの取得)

 

を手配することになります。

 

 

アポスティーユとは、ハーグ条約の加盟国・地域の間で認められている「外国公文書の認証を不要とする条約」に基づく付箋(=アポスティーユ)による政府の証明のことです。(*日本や香港もハーグ条約に加盟)

 

このアポスティーユは、“公文書”に対する政府の証明となるため、私文書の場合、上記1の公証手続きが必要となります。

 

そのため、香港政府により発行された公文書であれば、上記の2の香港の高等裁判所での認証手続きによるアポスティーユの取得のみで認証文書となり、ハーグ条約に加盟している相手先の当局へ、使用することが可能となり、正式文書として受理されるものとなります。

 

 

ちなみに、文書を提出する相手先の国・地域がハーグ条約に加盟していない場合は、まずは高等裁判所で当文書が政府により発行されたものであることを証明する「公印確認」を行った上で、香港内に所在する提出先国・地域の領事館で「領事認証」を行う必要があります。

 

ただし、提出先国や文書によっては、たとえ相手がハーグ条約に加盟している場合であっても、公印確認と領事認証をともに要求してくる場合もありますので、文書の認証を要求している相手先へ事前に確認しておくことが推奨されます。

 

 

日本もハーグ条約締結国であるため、日本の役所や法務局などの官公庁が発行した「戸籍謄本」や「登記簿謄本」などの公文書に対して外務省でアポスティーユを取得したものであれば、香港内で使用できるものとなります。

 

なお、香港でのアポスティーユの手続きは前述の通り、高等裁判所での認証手続きが必要となりますので、一般的に弁護士へこの手続きを依頼することになります。

 

 

 

【参考リンク:申請手続きガイド  「外国公文書の認証を不要とする条約(ハーグ条約)」の締約国(地域)|外務省 (mofa.go.jp)

 

 

 

 

中国委託公証について

中国会社の株主が海外(香港含む)法人の場合、

 

・株主の変更、

・法人株主を代表して子会社である中国会社の書類に署名する権限を有する授権署名者の変更

 

などの手続きを行う場合において、中国当局へ海外法人の文書を提出するよう求められる場合があります。

 

そのような場合、提出書類の合法性を証明するために、中国委託公証人による認証手続きが求められてまいります。日本などにおいては、文書を駐日中国総領事館での認証が必要となりますが、香港においては1981年に導入された中国委託公証人制度の下、中国委託公証人として資格を得た香港の弁護士にる認証が認めらています。

 

中国委託公証人は、公証対象文書を、中国の司法部管轄である「香港法律服務(香港)有限公司」に提示し、公証申請を行うものとなります。

 

中国会社から公証資料の提出依頼があった際、どの文書を提出すべきか、まはたどの文書に公証対応が求められるかについては、各地方政府によって要求事項が異なる場合があるため、まず念のため提出先の地方政府当局に事前に問い合わせされることをお勧めいたします。

 

 

 

取締役の立ち会いの必要性

これら、アポスティーユまはた中国委託公証のいずれの場合においても、公証対象となる文書が私文書であり、且つそこに取締役の署名が記された文書である場合、文書の内容によっては、認証手続きの際に、署名者である取締役(複数名の場合、その内いずれか一名)による弁護士の面前での署名対応を求められる場合があります。

 

香港に取締役が一人も常駐されていない場合は、渡航の必要があるかについて事前の確認を行うことをお勧めいたします。

 

 

 

最後に

香港外の国・地域から求められる文書は、提出先の国・地域、また当該文書が公文書か私文書によってその対象が異なってまいります。一般に、当対応においては、弁護士とのやりとりが関与してまいりますので、ご自社での対応することが難しいという場合は、弊社にてサポートも行っておりますので、一度弊社へお問い合わせください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本記事の目的:

本記事は、主に香港へ進出されている、またはこれから香港進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、香港での経営活動や今後の香港ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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