大湾区イノベーションクラスタのグローバルパフォーマンスが際立つ: 「深圳-香港-広州」が初の世界トップに、「マカオ-珠海」が2ランク上昇【大湾区情報レター Vol.95】
- 公開日 2025.10.17 | 大湾区(グレーターベイエリア)情報
「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。

9月1日、世界知的所有権機関(WIPO)が発表した「2025年グローバル・イノベーション・インデックス」によると、「深圳-香港-広州」イノベーションクラスタが、日本の「東京-横浜」イノベーションクラスタを初めて抜き、世界首位のイノベーションクラスタとなりました。
また「マカオ-珠海」エリアのイノベーションクラスタは、2年連続で世界トップ100入りを果たし、順位は昨年より2ランク上昇しています。
Contents
3つの核心指標によりイノベーション活動の度合いを測定
今年のグローバル・イノベーション・インデックス(GII)のクラスタ研究では、ベンチャーキャピタル取引活動が新指標として追加されました。GIIのクラスタランキングは2017年に創設され、3つの核心指標を通じて、世界レベルのイノベーション活動が各地に集中している度合いが測定されます。
こちらの3つの指標とは、WIPOの「特許協力条約(PCT)」に基づいて出願された①国際特許出願件数、②科学研究論文発表件数、そして今年新たに追加された③ベンチャーキャピタル取引量を指します。
ベンチャーキャピタル投資活動は、科学技術知識がいかにしてスタートアップ企業へと転換され、最終的に市場で新たな製品やサービスとして具現化されるのかを捉えるのに役立ちます。
3つの指標は、知的財産の産出と展開を強調すると同時に、イノベーション成果の転化・応用と価値実現をも浮き彫りにしています。
「深圳-香港-広州」クラスタが、初の世界一のイノベーションクラスタに
GIIは毎年、世界各国と経済体のランキングを発表しており、その中でイノベーションクラスタとは、発明家、科学研究者、ベンチャーキャピタル活動が集積し、変革的な創造性をもたらす地域を指します。
「深圳-香港-広州」科技クラスタは、大湾区の3つのコア都市が連携して形成された科学技術イノベーション地域クラスタであり、GIIの「世界トップ100イノベーションクラスタ」ランキングに6年連続で選出され、さらに5年連続(2020年~2024年)で世界第2位を維持しています。今年「深圳-香港-広州」科技クラスタは、これまで首位を維持してきた「東京-横浜」クラスタを抜き、世界一のイノベーションクラスタとなりました。
「マカオ-珠海」科学技術クラスタも顕著な成長を遂げる
大湾区のイノベーションマップにおいて、広州-珠海-マカオの科学技術イノベーション回廊は、珠海とマカオの科学技術協力が最も活発な地域へと成長しました。2024年には「マカオ-珠海」科学技術クラスタが、GIIのトップ100ランキング内に初めてランクインしました。
今回のGIIにおける最新ランキングは、大湾区が世界的な科学技術イノベーション分野で先導的な地位にあることを示しており、大湾区が世界的な影響力を持つ国際的な科学技術イノベーションセンターの構築において積極的な成果を上げていることを十分に体現しています。
世界のトップ100イノベーションクラスタは、33の世界の経済圏に分布しており、クラスタ数が最も多い国は、中国(24)、アメリカ(22)、ドイツ(7)となっています。
【参考資料】
*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。
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本記事の目的:
本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。
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