中国初!GRP1兆人民元(約23兆円)超えの市の直轄区が大湾区に誕生【大湾区情報レター Vol.100】
- 公開日 2026.03.20 | 大湾区(グレーターベイエリア)情報
「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。
大湾区の中の大都市の1つでもある深圳市にある南山区という日本人駐在員も多く住むエリアがあります。この南山区の2025年度域内総生産(GRP)が1兆人民元(日本円で約23兆円)を超え、中国本土の市轄区*(市の直轄区)として初めて「1兆元区」入りを果たしました。
*市轄区(しかつく)とは:
中華人民共和国の直轄市や地級市(大都市)の市街地に設置される、県と同等(県級)の行政区画です。日本の政令指定都市における「区」に相当し、主に市街地の管理、人口集中地区の行政・経済・貿易の中心機能を担います。
5年間で年平均5.8%超の成長率を達成、4千億元の増加
南山区の李小寧区長が明らかにしたところによりますと、同区の経済規模は「第13次五カ年計画(十三五)」末の2020年時点で6,527億元でしたが、その後5年間で4つの一千億元規模の成長を経て、年平均5.8%超の成長率を達成しています。
南山区は深圳市の総面積の10分の1程度を占めており、中国改革開放の象徴的なモデルとされる「蛇口モデル」や、「時は金なり、効率は命なり」というスローガン発祥の地として知られています。
現在では、ロボット産業に関わる数百にも上る川上・川下企業が集積する「ロボットバレー」としても活況を呈しています。
また、深圳・香港イノベーション資源の集約や、ドローンで知られるDJIなどのリーディングカンパニーにおいては好調な成長が見られ、海外展開に向けたインフラ整備やグローバル企業支援のサービスセンターも整備され、企業の連携を後押ししています。
大湾区における科学技術イノベーションと産業製造の重要拠点
中国(深圳)総合開発研究院の常務副院長を務める郭万達氏は次のように指摘しています。
南山区の経済発展は、科学技術イノベーションが資源の制約を絶えず突破できることを示しており、新たな質の生産力の力強い原動力を浮き彫りにし、中国経済の広範な将来性と巨大な潜在力を反映しています。
南山区は深圳湾を挟んで香港の元朗区と隣接し、南西には珠江口を挟んでマカオや珠海と向かい合っています。
この立地の優位性を生かし、大湾区における科学技術イノベーションと産業製造の重要拠点に成長しています。
広東省第14期人民代表大会第5回会議で明らかになったところによりますと、大湾区の発展はさらに広がりをみせ、2025年には経済規模が15兆元を突破する見通しです。
また統計によりますと、南山区の戦略的新興産業の付加価値はGRPに占める割合が60%に達し、多くの香港・マカオからの科学技術ベンチャーチームが根付き発展しています。
南山区は、香港・マカオの科学研究資源との連携を強化し、低空経済や人工知能(AI)などの未来産業の育成にも積極的に取り組んでおり、多くの科学技術企業が世界市場で大きなシェアを獲得しています。
南山区の上場企業数は200社超え
現在、南山区の上場企業数はすでに200社を超えており、その数量は一部の省における省全体の数に匹敵しています。
南山区科技革新局の張景平局長は次のように述べています。
南山はイノベーション環境の最適化を継続し、地域内の60万以上の企業にサービスを提供しています。これにより『大企業がそびえ立ち、中小企業が行き渡り、イノベーション企業が新たな領域を切り拓く』というエコシステムの構築を推進しているのです。
このエコシステムは通称「万億城区」と呼ばれ、中国の対外開放における「新たな窓口」「新たなプラットフォーム」としても機能しています。
南山区は自らの産業優位性を活かし、中国企業の海外進出支援、世界市場へのさらなる統合促進、外資系企業の中国市場参入支援を目的とした総合プラットフォームの構築に注力しています。
2025年4月には、南山区に「グローバルサービスセンター」が正式に開設され、革新的な協働サービスモデルにより、企業に対して全面的且つきめ細かなサービス保障を提供しています。
【参考資料】
*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。
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本記事の目的:
本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。
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