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深圳市、国際的職業資格を職称として認めることを試験的に実施 第一弾は25の職種【大湾区情報レター Vol.41】

「大湾区情報レター」では、今後、日系企業の皆様に有用と考えられる最新情報をピックアップしお届けしていきます。


  

 

 

 

 深圳市は、大湾区の国際職業資格と国内職称(*)制度を効果的に接続する「第一歩」を踏み出し、国際職業資格公認目録が打ち出されました。このたび、深圳市人力資源保障局は「深圳市国際職業資格認定目録(2022)」(以下、「目録」)を発表し、国際職業資格を職称として試験的に認定し、「目録」上の国際職業資格を有する専門家(国籍、戸籍を問わず)はエンジニア類の対応する職称を取得したとみなされ、関連規定に従ってより高いレベルの職称を名乗ることができるようになりました。

(*職称: 中国における専門技術を要する職業資格)


 「目録」には、主にエンジニアリングとテクノロジーの分野で、グリーンビルディング、人工知能、測量設計など、米国、英国、オーストラリア、香港、マカオなどの国・地域をカバーする25の国際職業資格が掲載されており、「制度のボーナス」によりさらに国際的人材をさらに呼び込むことができるようになります。

 

 包括的改革試行における認可事項リストの最初の1つとして、深圳市は過去2年間において、海外専門家のための高度な円滑化システムの実施で大きな進展を遂げました。2022年初めには「深圳市における海外職業専門資格認可リスト」(以下「リスト」)が公布され、「リスト」に掲載された海外職業資格を持つ専門家は、関連する実施措置に従って専門サービスを提供するための申請・登録を行った後に、深圳でサービスを提供することができるようになりました。第一弾は、税理士、登録建築士、登録都市・農村設計家、医師、船員、ツアーガイドなど20の専門資格を含む、主要6分野を対象としています。これまで400人以上の海外の専門家が深圳で開業、業務提供を行っています。

 

 深圳市人力資源及社会保障局の担当者は、先に発表された「リスト」は、試験、届け出の直接免除、試験に代わる研修の実施、専門科目の試験免除などにより、開業、業務提供への障壁を取り除き、難題を解決することに焦点を当てたと紹介しました。今回発表された「目録」は、直接国際専門人材のために設けた職称審査における「グリーンゲート(特別優先ルート)」であるといえます。これにより、例えば、香港での登録専門測量士(工業測量グループ)を取得し、一定の学歴とその他の条件を満たした国際人材はアシスタント・エンジニア(副工程師)の職称からスタートし段階的に審査申請するのではなく、直接アシスタント・シニア・エンジニア(副高級工程師)の肩書きで審査申請できるため、国際人材の深圳での発展のルートをスムーズにすることができます。

 

 深圳市金融安定発展研究院の院長補佐である李凱博士は「「目録」の導入は、深圳市が人材を重視し、それを積極的に受け入れているという重要なシグナルを世界に発信するものです。中でも、深圳・香港・マカオのフィンテック・プロフェッショナル2級認定証が「目録」に含まれていることは、深圳・香港・マカオの人材評価基準を統合する条件を整え、フィンテック人材育成制度と認定基準を職称制度に連結し、三地の人材の交流と協力を深め、香港・マカオのフィンテック人材の中国本土の発展への統合を促進し、大湾区の国際競争力あるフィンテック産業システムを構築し、グローバルな金融科技センターを建設し、実体経済の質の高い発展を支援することは大きな意義があります」と述べています。 

 

 深圳市人力資源保障局は、職称審査プロセスを最適化することにより、積極的に新たな職称を増やすなど、今後も「目録」の調整を推し進め、国際専門家がイノベーションと起業のために深圳市に来ることをと支援します。

 

 

【参考資料】

 

・深圳市、国際的職業資格を職称として認めることを試験的に実施 第一弾は25の職種

 

 

 

 

*本記事が記載されている大湾区レターは、以下のリンク先からダウンロードしていただけます。

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本記事の目的:

本記事は、主に中国へ進出されている、またはこれから中国進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、中国国内での経営活動や今後の中国ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような国家・地方レベルの最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

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