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香港IDカード(身分証明書)の取得の流れを解説します

 

日本の新年度にあたる例年4月は、香港にある現地法人や支店などの関連会社に駐在されている出向者の入れ替わりが多くなる時期のため、この時期に毎年就労ビザ申請のお問合せをよくいただきます。

 

香港の現地法人や支店の従業員として働くことになった場合、就労を認可された後に発行される就労ビザを有効化して初めて就労が可能となります。また就労ビザを有効化したあとは、香港の身分証明書となる香港IDカードの取得手続きが必要となります。今回は、その香港IDカードの取得手続きにフォーカスしてご紹介いたします。

 

 

就労ビザ取得審査を優位にする主な条件

以前の掲載した記事「香港における各種ビザの紹介」でもご案内いたしましたが、就労ビザはスポンサーとなる雇用先の会社と申請者の両者が審査対象となります。香港政府発表の一般就業政策に記載されている、審査を優位に進めることが出来る主な条件は以下となります。

 

  • 大学卒業以上、または優れた技術資格、専門能力、関連する経験や実績がある
  • 勤務先で過去の経験を活かすことが出来る
  • 香港ローカル人材では代わりが見つかりにくい仕事である
  • 報酬 (給与、ボーナス、福利厚生など)が専門職の水準に達している

 

 

 

就労ビザ取得申請手続きの流れ

通常の就労ビザ申請手続きの流れは以下の通り。

  手続き 備考
1 移民局へ申請書類の提出  
2 審査結果が通知。(認可、否認、追加書類の提出要求など) *約4~6週間程度
3 認可された場合、ビザ申請料をオンラインにて支払うと、E-VisaといわれるQRコードが付いたビザ(査証)が発行されます。 *ビザ申請費用は2023年3月3日時点でHKD230
4 発行されたE-Visaを持って、香港へ入境します。通関でE-Visaを提示することで、ビザ(査証)が有効化(アクティベート)されます。

*ビザ発行後6ヶ月以内に有効化しなければならない。

*既に香港に滞在している場合は、一旦香港外に出て再入境します。

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ビザを有効化した後は、香港での身分証明となる香港IDカードの作成手続きを行います。

*有効化30日以内に手続きが必要。

 

 

 

香港IDカード取得手続きの流れ

通常の香港IDカード取得手続きの流れは以下の通り。

 

  1. 香港IDカード申請のWeb事前予約。
  2. 香港IDカード申請手続き。
  3. 香港IDカードを受け取りに行く。

 

 

 

香港IDカード申請のWeb事前予約

まずは香港IDカード申請手続きを行うため、香港政府WEB事前予約サイトリンク先にてWeb事前予約を行います。

(*申請者のパスポート番号及び生年月日が必要となります。)

 

1. 上記リンク先をクリックすると、以下の画面が表示されます。下の方にある緑の背景色箇所(Online appointment booking~)をクリック。

 

 

2. “Make Appointment(予約)”をクリック


※もしも以下のページが表示された場合は、上記のページが表示されるまで待ち続けなければなりません。以下のスクリーンショットの場合は、”more than an hour”、1時間以上待つ必要がある場合の表記のため、1時間以上このページを閉じずに待つ必要があります。

 

 

3. “Declaration”の下の□をクリックしてから“Start”をクリック

 

 

4-1. Part A: Application Details
-「Applicant Nature」では、一番上の「First Registration of Identity Cards」を選択しその右の「Others」を選択します。
-「Number of Application」は、「1」を選択します。

 


4-2. Part B: The Applicant’s Information
-Travel Documentを選んで、パスポート番号を記入ください。
パスポート番号は、最初のローマ字は入れず、頭6桁番号のみを入力。
-「Date of Birth」には誕生日と誕生年のみ選択ください。

 


4-3. Part C: Enquiry Code
予約後に、修正を加えるためのコードとして任意で4桁の数字をご記入ください。

 



4-4. Part D: Validation
表示されている文字を□に転記して、 “Continue”をクリック

 



5-1. Make Appointment – Select Office
希望の申請場所と日程を選んでください。(最近は、どこも予約が埋まっている為お早目に予約をする事を推奨します)

 

 

5-2. Make Appointment – Date and Time
希望の時間を選んでください。

 


5-3. Make Appointment – Appointment Reminder
リマインダーのメールを必要とする場合は、メールアドレスを入力、必要としない場合は、○Not Requiredを選んで、“Continue”をクリック

 

 

5-4. Make Appointment – Confirm and Submit
予約内容に問題がなければ、 “Confirm Appointment and Prefill Form”をクリックして、事前予約完了

 

 

香港IDカード申請当日の手続き

当日は、ビザ取得者本人が予約した申請場所と時間にパスポートを持参していく必要があります

 

以下は湾仔(Wan Chai)にある移民局での手続きの流れとなります。

  手続き 備考
1

香港移民局2階でIDカード申請用紙を取得する。もしくは、事前に、ダウンロードしておき、記入したものを持参する。

*申請用紙はフォーム【ROP1】
2 申請書へ必要事項を記入し、8階にあるカウンターで番号を受け取り、受け取った番号が電光掲示板に表示されるまで待つ *1.の申請書とパスポートを準備してお待ち下さい。
3 電光掲示板に自分の番号が表示されたら、申請書とパスポートを準備し、その番号のカウンターへ向かいます。  
4 カウンターで係員の指示に従い、カード用写真撮影/指紋登録を行います。

 

5

完了後、窓口で香港IDカードの受領日などが記載された「控え」が発行されます。

*大体申請当日から2-3週間後が受領日となります。

 

 

 

香港IDカードを受け取りに行く

申請当日に受け取った「控え」を必ず持参して、その「控え」に記載されている受領日に指定の場所へ香港IDカードを受け取りにいきます。

 

 

上記は、湾仔(Wanchai)移民局での当日の流れとなりますが、以前の記事【香港】湾仔を拠点としていた税務局・イミグレーション等が移転にてご紹介させていただいた通り、現在湾仔にあるイミグレーションタワー(入境事務処)と政府ビル(政府大楼)が、2024年に将軍澳(Tseng Kwan O、略称TKO)に建設される新しいタワーへの移転が決まっているため、こちらは2023年3月3日時点での情報となります事ご注意ください。

 

 

 

最後に

香港IDカードは、香港にいる間は随時携帯する事が義務づけられています。また、あらゆる場面における身分証明となるため、銀行の口座開設等の際にも提出が必要となったりします。そして、香港IDカードを取得することで、入出国時において入境審査の列に並ばず自動入境ゲートにて出入境することができるようになり、また、公立病院で非常に低額(一般診療HKD50~救急外来HKD180)で医療を受ける事ができるなどのメリットもあります。

 

このような様々な場面において使用される香港IDカードを取得するには、就労ビザや教育ビザのような香港に居留するためのビザを取得する必要があります。

 

弊社では今までに数多くのビザ申請サポートを提供してきた経験と実績がございますので、ビザに関するお悩みや申請のご依頼などございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本記事の目的:

本記事は、主に香港へ進出されている、またはこれから香港進出を検討されている日系企業の皆様を対象に、香港での経営活動や今後の香港ビジネスに重大な影響を及ぼしうるような最新の法律法規と関連政策の主な内容とその影響、日系企業をはじめとする外資系企業の取るべき主な対策などを紹介することを目的として作成されています。

 

免責事項:

  1. 本資料はあくまでも参考用として作成されたものであり、法律や財務、税務などに関する詳細な説明事項や提案ではありません。
  2. 青葉コンサルティンググループ及びその傘下の関連会社は、本報告書における法律、法規及び関連政策の変化について追跡報告の義務を有するものではありません。
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